2023年08月31日
今朝のNHKニュースの中のおはスポで、千葉ロッテマリーンズの中継ぎ投手西村天佑選手は、5秒で吸って5秒で吐く呼吸トレーニングを今シーズンから導入した事で驚異的な防御率0.94を残していると放送されていました。これは、まさに心拍変動(HRV)を意識した呼吸トレーニングで、試合中のパフォーマンス向上につながった結果です。日ハム時代の防御率4点台から0.94への成績向上は驚異的です。
この呼吸トレーニングは、非常にシンプルでありながら効果的です。具体的には5秒で吸って5秒で吐くというリズムで行います。このリズムに従って呼吸することで、自然と心拍変動が整い、さらに自律神経の働きが整います。その結果、身体の過度な緊張がほぐれ、適度にリラックスした状態でプレーに臨むことができるようになります。 また、西村選手はインタビューの中でこの呼吸法をする事で、試合中でも思考パターンを整えることができ、以前よりもより冷静に自分の投球に集中できるようになっているような事も話していました。 今回ニュースで取り上げられた呼吸トレーニングは、ハートマス研究所が開発したコヒーレンス呼吸法の中の心拍変動(HRV)を整えるパートです。心拍変動を測定できる器械を装着しながら、バイオフィードバックで、自分の心拍変動を整える呼吸パターンを身体に染みこませます。 この呼吸法は、 @ストレス緩和:リラックス効果により、ストレスを軽減します。 A集中力アップ:心拍変動を整えることで、集中力が向上します。 B睡眠の質向上:リラックス効果が持続し、良質な睡眠を得られます。 心拍変動(HRV)を整える呼吸法をすることで、日常生活やスポーツでのパフォーマンス向上を実感してみてください。 私が翻訳した心臓の科学という翻訳本には、心拍変動が人間のパフォーマンスにどれほど影響を与えているか、そして、健康、教育、社会分野での研究成果がまとめられています。 ご興味ある方は、手に取ってみてください。 もし、この呼吸トレニーニング法に興味がある方は、診察時に院長に聞いてみてください。 |
2023年08月20日
今年のお盆前後は、台風7号の影響で片頭痛が続き、つらい時期を過ごした患者さんが多かったようです。片頭痛発作の前にでる前兆として閃輝暗点(目がチカチカして、視野がかけてくる)が、よく知られています。
院長も、総合病院へ勤務していた時に、数回経験しています。 外来で診察中に、突然視界がモヤモヤし始め、焦点を合わそうと思っても上手くいかず、モザイク状のいくつも塊が、波のように移動が続き、パソコンのモニターが見えなくて、焦ったと同時に、これが閃輝暗点の症状だと自分自身の状態を診断し、その後にひどい頭痛が起こるかもとビクビクしていたのを覚えています。幸い症状は15分ほどでおさまり、ほとんど頭痛もなく経過をしました。 閃輝暗点が起こる具体的な原因については完全には明らかにされていませんが、以下の点が考えられています。 1.脳の血流の変動: 一部の研究者たちは、脳の特定の部位での血流の減少が閃輝暗点の原因の一つとしている。これは「コーティカルスプレッディングデプレッション」という現象と関連していると考えられています。この現象は、一時的に神経活動が減少し、それが脳の表面を波のように広がっていくものです。 2.脳内の化学物質の変動: 特定の神経伝達物質や電解質のバランスの変動が、コーティカルスプレッディングデプレッションを引き起こす可能性が考えられています。 3.遺伝的要因: 片頭痛は家族歴が関与していることが知られており、閃輝暗点も遺伝的な要因が関わっている可能性があります。 4.外的要因: ストレス、睡眠不足、特定の食べ物や添加物、ホルモンの変動(例えば生理周期)など、様々な外的要因が片頭痛やその前兆としての閃輝暗点のトリガーとなることが知られています。 勤務医時代は、食べ物にも無頓着で、添加物も全く気にしてなかったので、食事、寝不足、ストレスなどが原因だったと思っています。 開業してからは、栄養療法の勉強などもしたので、食事や睡眠にもある程度気を遣っているので、閃輝暗点も片頭痛も出ていません。疲れ、肩こりからくる緊張型頭痛や、頭部神経痛が、数回/年起こるだけです。 |
2023年08月17日
明日、2023年8月18日から機種更新したMRIが稼働します。ソフトウェアが最新になるので、より短時間で撮影が可能になります。皆様の脳の健康状態チェックに活躍してくれます。今月末には、CTも機種更新が完了する予定です。 【GE製1.5T MRI装置「SIGNA Creator」の紹介】 このMRIには、光デジタル伝送技術などが搭載されることで、全身領域における高画質化が可能となります。それに加えて、最新MRI撮像機能 @患者様の動き補正、A造影剤を使用しない血管・血流の画像化、などが搭載されており、幅広いMRI検査が可能になりました。 頭部・腹部・骨盤・四肢関節など動いてしまってもある程度の動きを補正できる技術が可能になりました。 これまで撮像が難しかった造影剤を使用しない血管撮影(腎動脈や下肢血管など)や頭部領域における血流画像(パフュージョン画像)などの撮像が可能になります。 |